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暗渠商店街 U35実践アイデアコンペティション
STUDIOPROGRAMWORKSHOPCOMPETITION

暗渠商店街 U35実践アイデアコンペティション

# 商店街# 暗渠# 谷田川# まちあるき# ANKYOBATION
Duration2025.08
Producer, Judge森原 正希
Chief Director髙野 広海
Director半田 地寛, 秋田 そら
Engineer須藤 望
Production Staff前橋 梨沙
Movie井上 国太郎
Partner本田 正則(北区区議), 鹿角 優邦(編集者・ライター)
Judge饗庭 伸(東京都立大学 都市環境学部都市政策科学科 教授), 石川 由佳子(アーバン・エクスペリエンス・デザイナー / 一般社団法人 for Cities共同代表理事), 中島 満香(合同会社swan 代表), 能作 淳平(建築家 / Junpei Nousaku Architects 代表 / 株式会社みんなのコンビニ代表)
Project Owner正林 泰誠(まきコンペ)
INC Player洪可心(東京科学大学 環境・社会理工学院), 熊谷兼人(フリーランス), 水口 敬悠(フリーランス), 古川 翔(株式会社三菱地所設計), 古田摩実(お茶の水女子大学), 板谷 優志(板谷優志建築設計事務所), 秀島 知永子(放送大学教養学部), 須藤悠果(フリーランス), 杉浦 雄一郎(Bauhen丨場編、株式会社アラウンドアーキテクチャー)

人やモノが流れ溢れ出す商店街の姿を描けないか

かつて谷田川が流れていた場所の上に、5つの商店街が連なっている。川は暗渠[1]となり地表から姿を消したが、地形のわずかな起伏や道の蛇行に、今もその痕跡を残す。本コンペの出発点にあるのは、対象地の一つ・田端銀座に隣接する町会の人々が抱いた「このままでは街の動きが止まってしまう」という危機感である。担い手不足と空き店舗の増加。しかし均質的な都市再開発では、この地域の下町の風情や共同体の記憶はこぼれ落ちてしまう。一つの商店街を「点」として解決するのではなく、暗渠を軸に複数の商店街を「面」として捉え直すこと。そこから、毎年夏の盆踊りのように人やモノが流れ溢れ出す商店街の姿を描けないか。本コンペはその問いを全国に投げかける試みとして始まった。

暗渠商店街

まちあるきワークショップ(2025年10月・11月)

2025年10月26日と11月15日の2回にわたり、対象エリアでの現地まちあるきワークショップを実施した。コンペの企画趣旨を共有したのち、参加者は商店街を実際に歩きながら、地形の起伏や路地の形状、店舗の佇まいなど、地図やデータには表れない現場の手がかりを収集。ASIBAが開発した「記憶のカメラ」アプリを用いて、写真撮影と同時に30秒間の音声を自動録音する手法で、住民の個人的な語りや街の記憶も採集した。集められた情報は「暗渠商店街アーカイブ Beta」としてWebアプリ上に可視化され、提案者が客観的情報と主観的情報の両輪から地域を読み解くための基盤となった。

[2]おでんに集う人々
[2]地図やデータには表れない現場の手がかりを収集する
[auto]まち歩きの写真や感想を集めた「暗渠商店街アーカイブ Beta」

一次審査・ファイナリスト決定(2025年12月)

2026年1月10日、駒込地域文化創造館にて「暗渠商店街アイデア構想会議」を開催した。ファイナリスト7組の提案者に加え、地域住民や審査員など約60名が参加。第一部では提出資料をもとに審査員とのポスターセッションを行い、第二部では地域住民とのワークショップを実施した。本コンペが「まきコンペ」[2]の枠組みを継承している所以はここにある。提案は審査員だけに向けられるのではなく、実際にその場所で暮らし、商いを営む人々の前に開かれる。住民から寄せられた具体的な記憶や要望が、ファイナリストたちの提案をさらに鍛え直す契機となった。

[2]審査員とのポスターセッション
[2]地域住民とのワークショップ

公開最終審査会(2026年2月21日)

2026年2月21日、北区・田端ふれあい会館にて公開最終審査会を開催した。構想会議での住民との対話を経てブラッシュアップされた7作品が、A1パネルとともにプレゼンテーションを実施。審査員との質疑応答の末、最優秀賞1組、優秀賞2組、入賞4組が決定した。地域住民も参加する公開形式の審査は、提案の質を競うだけでなく、「この商店街でどんな未来を共有したいか」という対話を地域全体に開く場となった。受賞7組にはプロジェクトの実装に向けた支援と活動資金が提供される。

審査員

  • 饗庭 伸(東京都立大学 都市環境学部都市政策科学科 教授)
  • 石川 由佳子(アーバン・エクスペリエンス・デザイナー / 一般社団法人 for Cities共同代表理事)
  • 中島 満香(合同会社swan 代表)
  • 能作 淳平(建築家 / Junpei Nousaku Architects 代表 / 株式会社みんなのコンビニ代表)
  • 森原 正希(ASIBA Co-CEO / Producer)

[2]公開最終審査会
[2]提案のプレゼンテーション
[2]審査員との質疑応答
[2]「この商店街でどんな未来を共有したいか」という対話を地域全体に開く場となった

実践へ:ANKYOBATION

最終審査会の終了は、本プロジェクトのゴールではなくスタートラインである。ファイナリストに2組を加えた計9組のプロジェクトは、「ANKYOBATION」と題したインキュベーションスタジオに参加し、ASIBAおよびまきコンペ地域事務局のサポートのもと、提案の実装に向けた協働を進めている。地域の人々と対話を重ねながら、図面上のアイデアを実際の空間や仕組みとして街に根づかせていくプロセスだ。かつて川が流れていた土地の上で、新たな「流れ」が生まれ始めている。

プロジェクト

  • 古田摩実:こまごめ偏愛プロジェクト
  • 熊谷兼人:Blooming Roots
  • 洪可心:こまごめクエスト
  • 須藤悠果:ヤタガワ1600
  • 板谷優志:キオスクがつくる福祉商店街
  • 糸賀大介:こまごめぶくろ
  • 杉浦雄一郎:もしもマップin駒込
  • 水口敬悠:standscape
  • 秀島知永子:ANTOKYO
映像アーカイブの撮影